イラクは雨期に入り連日冷たい雨が降り続いています。
ナガム先生によると、先週は雨のために気温がぐっと下がり寒さの厳しい一週間だったそうです。また2日間に渡り電気がほとんど供給されなかったため、人々は暖を取る際にも電気に頼ることはできないとのことでした。
ナガム先生は先週も火曜日と木曜日にクリニックを担当し、およそ1日あたり200人から250人の患者を診察しました。先生によると引き続き気温の低下による胸部感染症や、不衛生さによる感染症を患う患者が多く、また感染症の中でも結膜炎や水疱瘡などが多いということです。またインスリンや、気管支拡張剤などを購入したということで糖尿病患者や喘息の発作を有する患者もいるようです。
こうした厳しい状況が続いていますが、一つ良いニュースがありました。フランスのNGOの支援によりクリニックのコンテナが避難民の居住区近くに移されることになったそうです。作業完了までには一週間ほど要するとのことですが、これまで長い距離を歩かなければならなかった避難民の負担を大きく減らすことができます。
このような形で一歩一歩避難民の負担を減らしていくことが大事だと考えます。
一つニュースをご紹介します。モスルにいた数十家族がモスル奪還のための軍事作戦が開始されることを恐れてシリアのラッカに避難し始めているということです。このモスルにいた家族はおそらくイスラム教徒の家族でイスラム国支配下のモスルで暮らしていた家族かと思われます。モスル県知事はモスル奪還のために義勇兵など含めたおよそ2万人の兵士を訓練していると声明を出しています。近いうちにそれが実行に移されるようですが、そうした場合イスラム国側に加え、モスルに残っているこのような家族にも被害がでることが予想されます。個人的には今後行われる軍事作戦について、これが「解放作戦」とされようとも非常に複雑な思いを抱いています。
皆様のご支援ご協力に感謝します。
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