ショックで、まさに言葉もありません。ペシャワール会の中村 哲さんが銃弾に倒れた、と一報を受けてから、数時間後に訃報が届きました。
1998年、JCFは中村 哲さんを松本にお呼びして、JCF講座を行いました。パキスタン、アフガニスタンで、ハンセン病の予防・治療などを行う哲さんには、NGO医療支援活動を行うJCFとして、ぜひ、お話しを聞きたかったからです。朴訥な語り口調、アフガンのハットはとても印象的でした。以後、哲さんの発する言葉をかみしめ、影響を受けながら、JCF活動を続けてきました。
「とにかく生きておれ。病気は後で助ける」―干ばつで飢えに苦しむアフガン市民に。
「武力では解決しない」―米国のアフガン軍備介入に。
共に用水開発に関わった伊藤和也さんのご逝去にも、心を痛められていたことでしょう。しかし、アフガン支援に対して、怯む事はありませんでした。現場の困難な状況にある人々に対して、必要なことを遂行していく。この姿勢は、終始一貫していて、私たちの活動の指針です。
JCFの書棚には、哲さんの著書はすべて揃っています。これからも、迷う時、立ち止まる時、哲さんが私たちの胸中に語りかけてくださるでしょう。
お亡くなりになった中村哲さん、同乗されていた5人の現地スタッフの皆さんに、心よりご冥福をお祈り申し上げます。
私たちJCFは、テロの続く地域での活動を中村 哲さんの思いも抱えながら、続けてまいります。