過去、苔の放射能測定をすると放射能Csが高濃度で検出される場合が多く、なぜこのような結果になるのか疑問に思っていました。
26日にエクセラン高校で苔の研究をされている理化学研究所の井藤賀 操研究員による講義があったので参加させていただきました。
井藤研究員はこけ植物の選択的金属吸着・吸収作用による廃水浄化および金属回収技術の開発を研究していらっしゃいます。
苔は最も初期に(4億年前)分岐し独自に進化たものが現在も環境に適応しながら生息しているとのことで、このことを聞いた時点では放射能も金属と同じように吸収し濃縮しているのかと思いました。しかし今までの実験室での研究の中からは残念ながらCsが直接苔に取り込まれる結果が得られなかったそうです。
研究者の仮設では雨水等に含まれているCsが水の蒸発で濃縮されるのではないかとのことで、現在も研究中だそうです。