灼熱47度のイラクから、36度の猛暑に突入した松本に、リカァ先生とフダさんが戻ってきました。3月に見送った時は、4年間のビザが切れて延長ができなかったため、命が危ない中送り出したのです。ずっと心配してました。
4年前まで、務めていたモスルには帰れません。クルドとの国境問題が顕在化して、治安が悪いそうです。首都バグダードは、連日テロが絶えません。ため息をつきながら、帰路に着いたのです。イラクでは、弟さん家族のいるカラコーシュに身を寄せていました。クリスチャン・ビレッジと言われ、キリスト教徒は安心して住める小さな町だそうです。
再び、信大で研究を再開したのは、イラク白血病の遺伝子解析で、やり残したことがあるからです。リカァ先生が信州大学で調べた結果をバグダードに戻し、治療方法について話し合います。もうあきらめていた子ども達の保護者や医師達に希望を与えることができました。
36度とはいえ、電源も通信も安定している日本のほうが暮らしやすい、と言っています。
「気温は高くても、イラクはドライ、日本はウェットです」。
厳しい夏もリカァ先生は大きなミッションを抱えて、向っていきます。町でお二人を見かけたら、どうぞ、気楽に声をかけてくださいね。