今のバグダードのお話ということで2つほどブログを書かかせていただきました。
人の姿が見えない風景の写真ばかりをご紹介しましたが、少しだけバグダードの人々の風景も御覧いただければ。
万全の体制でデモに臨むご婦人。
デモが大きな運動として取り上げられる以前の5か月前から参加しているそうです。報道では若者の姿がよく取り上げられますが、
こうした先輩方の力添えもあって大きな流れが作られたのでしょうね。よく見るとヘルメットに素敵な花飾りが見えますね。
バグダード出身の55歳、「汚職をなくさんといかん!」
若者が休息するテント。
ここではデモ活動の合間に若者が集いミーティングをしたり、またお茶を飲んだり、水タバコを吸ったりしてくつろぐスペースです。
笑顔で談笑している様子ではありますが、話を聞いてみると昨今の情勢から身の危険を感じている若者もかなりいる様子でした。
ここの若者の一人にどういうことを望んでいるのか聞いてみたところ
「国の経済発展だ。そのためには汚職の撲滅が必要だ。そのことを訴える者たちに危害を加えるのを止めて欲しい。また自分は石油化学を専攻したが、そうした分野で職に就くことを夢見ている。」
テント周りを掃除するために集まった若者たち。ここにはこうしたデモ隊のテントがいたるとこに張られていますが、
必ず「テント周りを綺麗にしよう」といった張り紙が張られています。掃除が終わったら皆でお昼ご飯の準備に取り掛かるとのこと。
テントの周りには電源タップも見えます。どこからか電気も引いているのでしょう。
テントには野菜なども見えますね。
どんなお昼ご飯を準備するのか気になるところでしたが、現地職員の都合もありタイムアップ。
どうぞ、たくさん食べて英気を養ってください。
イラクでは今回のデモによりアーディル・アブドル・マフディー首相が辞任し、先日、ムハンマド・タウフィーク・アッラウィー首相が任命されました。現在デモ隊の批判対象となっている政権与党からの選出であるためデモ隊はこの任命に対して強く反発しています。
アッラウィー首相は就任演説で党派主義やムハーササ(形式的な権力分立制度。イラクではサダム政権崩壊以降、首相はアラブ・シーア派、大統領はクルド、国会議長はアラブ・スンナ派とすることが不文律となっており、そのことが政治的停滞の大きな要因とされています。)からの脱却、早期総選挙の実施、デモ隊の安全確保を約束しました。
まだまだ大きな問題が山積しており、新首相も舵取りが難しいでしょうけれども、市民と政府が協調していけるように頑張っていただきたいと思います。