イラクとシリアに跨り展開されている武装闘争の影響はこれまでイラク国内で唯一の安全地帯であったクルド自治区にまで及んでいます。クルド自治区近郊に点在する集落にいた人々は安全を求めてクルド自治区に避難してきました。クルド自治区の首都アルビルには多くの難民キャンプができており、アルビルのアインカワ地区だけでも約5000家族、5万人が避難生活を与儀なくされています。

アルビル アンカワ地区

 
私たちは過酷なキャンプ生活を送る人々から支援を求める声を受け取りました。キャンプの仮設クリニックで医療支援を行うナガム医師からです。彼女はクルド自治区に隣接するナイナワー県のカラクーシュという街の出身の小児科医ですが、今回の混乱に巻き込まれクルド自治区のアインカワ地区にあるマルチシモーネ教会へと避難してきました。彼女自身も避難民ではありますが、難民キャンプで苦しむ患者さんたちを救おうと限られた医療物資で奮闘されています。

診療するナガム先生 (右から二番目)

 
ナガム先生によれば今年の7月以降、三つの医療クリニックが設営され、一日に400人以上の患者さんを診療してきましたが、現在は薬剤の不足によって診療時間が限られてしまい、診療できる患者さんの数が四分の一にまで減ってしまったということです。そこで私たちは不足する医療物資を補うことでナガム先生の医療活動を支えるべく緊急支援を行うことを決定しました。私たちはこうした求めにできる限り応えてゆきたいと思います。そのためには皆様のお力添えが必要です。

難民キャンプの仮設診療所

 まずは11月、12月の二ヶ月の不足している医療物資を提供するための資金を集めたいと思いますので、皆様のご協力をお願いいたします。

JCFスタッフ

ピンピンひらり

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