JCFでは2020年1月より本格的なモスルの医療復興に向けた事業を開始しました。
モスル事業の詳細については少しずつ皆様にご報告していければと思っています。
このモスル事業を開始する段階に至るまで様々な下準備を行ってきました。昨年の私たちが導入した麻酔機もその下準備の一つですが、順調に稼働していることを現地スタッフのバッサーム医師からご報告させていただきます。
JCFから寄付された麻酔器によって、モスルのイブン・アルアシール病院では苦痛を伴うことなく子ども達のがんの症状を検査することができるようになりました。私自身モスル出身の小児科医であり、またかつて白血病の患者であった娘の父親だということもあり、今回の麻酔機導入には大きな喜びを感じています。
太い針を用いる骨髄穿刺、脳脊髄液検査(CSF)は、大きな苦痛を伴います。特に骨髄穿刺はその痛みにより子供の患者さんやその家族に深刻なトラウマを引き起こす場合もあります。私の娘が白血病治療を受けていた頃は麻酔がなかったため、こうした検査を行う際にはとても緊張しました。またかつてのモスルの白血病の子ども達も同様だったでしょう。私は、子ども達がそのような検査を受ける際に伴う痛みから解放されるよう心から願ってきました。
今回の麻酔機導入はモスルの医療復興に向けた大きな一歩です。患者と家族同様、私やイブン・アル・アシール病院の小児がんユニットのスタッフ達一同もこの麻酔機の導入に感謝いたします。
どうもありがとうございます。
バッサーム・ナジュム/JCF現地スタッフ(医師)
※本事業は立正佼成会一食平和基金による助成金で行われました。
一食平和基金のご支援にJCF一同心より感謝申しあげます。