イラクのアルビル事務局 現地スタッフのカーシムより報告です!
9月12日、モスルの小児白血病治療の拠点イブン・アル=アシール病院を支援のために訪れました。今回は白血病治療に必要な検査である骨髄穿刺を行う時に必要な麻酔装置を設置しました。
クルド自治区に住む私はこれまでモスルを訪れたことがなく、今回初めてモスルを訪れることができてともても良い経験になりました。モスルに詳しい小児科医であるバッサーム医師に同行してもらい、麻酔装置の設置を手伝ってもらいました。
イブン・アル=アシール病院では院長のユースフ医師、また同病院の血液疾患の責任者であるヤーセル医師と共に院内の視察も行いました。病院はスタッフ自身によって修復され、きれいになってはいますが、ところどころにその衝突の痕跡が見て取れました。
今回、設置した麻酔装置について、病院長はじめ、病院スタッフからは「非常に有意義であり、大変ありがたい」と感謝の言葉をいただきました。白血病の検査を行う際、骨髄液を採取するのですが、非常に太い針を腰の部分に深く挿入して採取しなければならず、大人でも耐えがたい苦痛を引き起こします。これまで同病院ではこうした検査を麻酔なしで行っていました。こうした状況を鑑み、病院とJCFのリカ医師の提言によって麻酔装置の導入が決定されました。この麻酔装置によって治療を行う子ども達の苦痛が軽減され、子ども達がより一層治療に向き合い、積極的に治療にまい進してくれるようになるでしょう。
この麻酔装置の導入はモスルの小児白血病治療の拠点であるイブン・アルアシール病院を再興させるための第一歩です。今後も私たちJCFはイブン・アルアシール病院が適切な白血病治療を行えるように継続的な支援を行う予定です。麻酔装置の導入にご協力くださった全ての方に感謝いたします。