チェルノブイリ 放射能と妊娠

2011年11月にベラルーシ共和国ゴメリ州ベトカ地区から地区病院長ジミナ・ナジェージダ先生が来日し、講演会を行った。
先生は、放射能防護対策として、現在ベラルーシで周知されている事例を挙げて話された。

その中での興味深い内容の中から、今、日本で一番求められているだろう情報「放射能と妊娠」について
2005年ミンスクのベラルーシ赤十字社で発行された「チェルノブイリ 放射能と妊娠」の中から抜粋して皆様にお伝えいたします。

・妊婦の外部被曝量を減少させる方法
・食物の放射性物質の含有量を下げる調理法
・食物に含まれる放射性物質を体内に吸収せずに排出する方法

妊婦の外部被曝量を減少させる方法

①なるべく戸外のほこりを浴びないようにする。
②靴についた汚れを落として、落とした汚れは水で洗い流す。
③服はこまめに洗濯する。
④屋内はこまめに水拭きしてください (掃き掃除ではなく、拭き掃除です!)
⑤なるべく戸外のほこりを吸い込まないようにする。ほこりっぽい道は、通らないようにする。
風の強い日は外出しない。
ほこりを浴びないように、風下ではなくて風上を歩くこと。ほこりが舞い上がったら、息を止めてください。
⑥毎晩、鼻咽頭と目を、あたたかいうすい塩水で洗うこと。こまめに入浴すること(とくに夏期)。
⑦通風口には、水洗いのできる布製のフィルターを取り付けてください。
⑧野山での散歩や、畑仕事は控えましょう。
⑨やむを得ずほこりを浴びる作業を行なう場合は、防塵マスクを装着すること。マスクは時々水洗いしましょう。

食物による内部被曝を減少させる方法

内部被曝は基本的に、食物と水によって摂取される放射性セシウム137によるものです。
セシウムはカリウムに似た性質を持っています。
カリウムは、地球上のすべての生き物(植物、動物そして人間)にとって必要不可欠な物質です。
セシウムが存在すると、生物はカリウムと間違えてどんどん吸収してしまいます。放射性セシウム137は人間の胃から血液中に吸収され、さらにカリウムと同じように体中の細胞組織に組み込まれ、蓄積されます。ですから、身体全体が均等に被曝することになります。しかしカリウムと同じようにセシウムも、ある一定の条件を守れば、簡単に体内から排除することができます。

食物の放射性物質の含有量を下げる調理法→

ピンピンひらり