ブックタイトルグランドゼロ107号

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概要

「グランドゼロ」は、訪問団やセミナーなどJCFの活動の様子、事務局からのお知らせなどを掲載した季刊誌です。

44 「群像」3月号には津村祐子、高村薫、谷崎由依、橋本治ら個性的な作家12人のアンソロジー特集『30年後の世界─作家の創造力』が企画された。巻頭の紹介には、東日本大震災から35年、戦後101年の(30年後)を作家はどう描くのか。重要なのは予想ではなく、想像すること。それこそが文学の持つ力なのではないでしょうか。他者への多様であたたかな気づきが生まれることを願って。とある。どんな想像の世界を見せてくれるのか、期待してページを繰った。今年2月に亡くなった津島祐子は『半減期を祝って』と題した物語を残した。 「30年後の日本では、戦後百年、そして4年前にセシウム137が無事半減期を迎えたことの〈祝〉がされている。しかしどうやら先般も現場で大きな事故が起こり、新しい放射性物質がばらまかれたらしい。4、5年前には独裁政権が熱心に後押しして「愛国少年(少女)団」略して「ASD」が結成された。そして18を過ぎると男女を問わず、若者は国防軍に入らなければならない。ASDには厳しい人種規定があって、純粋なヤマト人種だけが入団を許され、アイヌ人もオキナワ人も、そして当然チョウセン系今号の二冊『半減期を祝って』『黄金色の夜』    布山みな子(JCF事務局)黄金色の夜著者 宇江敏勝発行 新宿書房定価 2000 円(税別)半減期を祝って著者 津島祐子 (群像3 月号)発行 講談社定価 907 円(税別)