ブックタイトルグランドゼロ105号

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概要

「グランドゼロ」は、訪問団やセミナーなどJCFの活動の様子、事務局からのお知らせなどを掲載した季刊誌です。

34温かい気持ちになったコンサート暑かった夏も終わり、残暑もあまりなくあっという間に秋になり、少し寂しい気配の今日この頃、まだまだ夏真っ盛りだった先月の演奏会も遠い昔の事の様に感じられますが、8月21日は平和を願う大きなエネルギーに包まれた、とても思い出に残る一日となりました。戦後70年の節目の今年、平和を願う……といってもなかなか行動に移す事は難しく、何かできたらと考えていた折り、フルートの丸山貴菜さんとJCFの横内さんよりこのコンサートのお話を頂き、ぜひ参加したいと思いました。7月には松本の中学校にて柳澤寿男先生の講演会を聴講しました。静かな力強い眼差しで、コソボでの様々な経験を分かりやすくお話ししてくださる姿に、きっと私達の想像以上に大変な道のりで、良いことばかりではなく、つらい出来事もたくさんあったのだろうなと感じました。柳澤先生の優しさの中に厳しさもあるご指導のもと、オーケストラ(ブレーメン音楽隊)もコンサートに向けて一体となっていく事ができました。ブレーメン音楽隊は、今回の演奏会の主旨に賛同し集まった即席のオーケストラで、高校生~大人の方まで、年齢も住んでいる所もさまざま、初対面の方もたくさんでしたが、平和への思い、柳澤先生のご指導、吉村先生のピアノ、JCFのスタッフの方々の心配りなどなど、全ての思いがうまく合わさり、練習も和やかに進み、とても良い雰囲気だったと思います。「動物の謝肉祭」という曲を演奏しましたが、この曲はライオンやカンガルー、亀や象など様々な生き物が登場し、最後にはみんな一緒にフィナーレで幕を閉じます。見た目も過ごす環境も何もかも、大きく異なる生き物達が、それぞれ主張しながらも仲良く楽しく一緒に生きていく……。そんな姿に人間も何か学ぶ事ができるのかなと思い、じーん……ときました。音楽とは本来どんなものなのか、大切な事だけれども見失ってしまいやすいものに触れる事ができたような、とても温かい気持ちになれたコンサートでした。ありがとうございました。平波智映ヴァイオリニスト事前練習で演奏する平波さん