ブックタイトルグランドゼロ105号
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「グランドゼロ」は、訪問団やセミナーなどJCFの活動の様子、事務局からのお知らせなどを掲載した季刊誌です。
28た。前日は地元郡山で夜9時過ぎまで定期演奏会を行っていたのでさぞお疲れだった事だろう。翌日のコンサート当日も午前中は練習、お昼は柳澤寿男さんと吉村さん、そして鎌田理事長、JCFスタッフも加わり同じテーブルを皆で囲んでのカレーランチ。鎌田理事長の著作『雪とパイナップル』が中学1年生の教科書に掲載されているので、先生を知っている子どももいた。ランチを終え、白いベレー帽とチェックの衣装に身を包んだ少年少女たちはコンサート会場の四賀ピナスホールに向かった。コンサート前に鎌田理事長の「トークIN四賀」が行われた。世界の被災地を見てきた理事長の平和に対する思いやリハーサルで子どもたちの歌やオーケストラの演奏を聴いて感動したお話により、これから始まるコンサートへの期待がさらに膨らんだと思う。午後7時、柳澤さんが2013年8きた言葉は「できますよ」「曲目も替えない。ブレない方が良いでしょう」と。「そうだ可能にして行ける!」と私の気持ちも前向きに決まり、奏者招集の勢いが増した。知人のフルート奏者、丸山貴菜さんにコンサートの趣旨を説明し出演依頼をしたところ、一言返事で受けて下さった。丸山さんは大伯父様を戦争で亡くされており、平和への思いが人一倍強い。その貴菜さんが紹介して下さったヴァイオリンの平波智映さんが次々と音楽仲間を誘ってくれた。平波さんはコンサートミストレス(オーケストラすべてのまとめ役)も引き受けて下さった。信州大学交響楽団員の河面君は「僕の好きな事で貢献できるならこんな嬉しい事はありません!」と快く応じて、その後12名の大学仲間を集めてくれた。練習も移動もすべてボランティアでの出演依頼にもかかわらず7月の初練習日までに名乗り出て下さった方は高校生1名を含め、東京、佐久市、伊那市、駒ヶ根市、茅野市、諏訪市、長野市など県内外からプロ、アマ奏者29名。役者が揃いオーケストラの名前も決まった。演奏する曲名が「動物の謝肉祭」、奏者がそれぞれ異なる立場や地域から集まった事にちなんで「JCFブレーメン音楽隊」とした。メンバーはそれぞれ仕事を持っているため、練習は限られた時間の中でとても集中したものとなった。コソボという民族対立の続く環境の中で不可能を可能にしてこられた柳澤さんの指導は緊張感の中にも楽しさがあり、私は本番当日まで仕上げてゆく過程を目の前で見せていただいた。FCT郡山少年少女合唱団のメンバーとその関係者は、小学3年生から大学1年生まで13名の子どもたちを含む22名。コンサート前日の8月20日午後、無事宿泊先のやまなみ荘に到着し