ブックタイトルグランドゼロ105号
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「グランドゼロ」は、訪問団やセミナーなどJCFの活動の様子、事務局からのお知らせなどを掲載した季刊誌です。
10い環境で、電力はまさに市民にとって死活問題です。私がいるアルビルは他県よりも比較的電力事情が良いとはいえ、夜でも気温が40度以上あり、冷房設備が使えない中で眠るのはとても大変で、大量に出る汗のため、その気化熱で「エアコンが動いたかな」と涼しさを錯覚させるほどです。公共サービスが適切になされないことに加え、政治家の汚職問題が重なり、イラク国民は改革を求めてデモを展開しています。イラク国民が抱える政治不信は慢性化しており、それは政治家や中央に向けられるだけでなく、地方タ村はイタリア系移民が暮らす街で、肥満傾向の強い村であったが、心筋梗塞が非常に少なかった。村民同士の絆やコミュニケーションが好影響を与えたとされている。どのようにして協力し合えるか?この半年間クリニックでの医療支援を通じ、国内避難民が避難先で形成しつつあるコミュニティの様々な様相を目にしました。私たちが支援している国内避難民はもともとイラクのニーナワー県のサハルニーナワー地方に住んでいた人々です。ここは中東でも最も大きく、また古いキリスト教徒が住む地域です。イスラム国の侵入により、この中東でも最大のキリスト教コミュニティは空っぽになりました。またここはキリスト教徒だけではなくヤズィード教徒や、カーカ教徒、ゾロアスター教徒といったマイノリティが多く住む場所です。イラクは宗教の博物館と呼ばれるだけあって、もう存在しない古代宗教だと思われている宗教を信仰する人々がまだまだたくさんいます。こうした人々が故郷を追われ、なんとか暮らしており、彼らは避難先でコミュニティを形成し社会生活を営もうと努力しています。ゼロからこうした作業を行うのは大変厳しく、時には衝突が生じたり、仲間割れしてしまうことも多々あります。クリスチャンのコミュニティの中でもそうしたことは生じます。また、市民と政府との対立も日々大きくなりつつあります。今年の夏は例年に比べて暑く、イラクでも猛暑が続きました。さらに戦争状態が続き、電力の供給が著しく不足しました。最高気温はおよそ50度、最低気温も40度を下回ることのない厳し薬品を処方された女の子