ブックタイトルグランドゼロ104号

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概要

「グランドゼロ」は、訪問団やセミナーなどJCFの活動の様子、事務局からのお知らせなどを掲載した季刊誌です。

23医科大学の先輩にあたるので声がかかり、サマーハさんは、小児科医を目指し、IS(「イスラム国」)によって傷ついた子どもたちの治療に当たるという。リカ先生にとっても、こうして若い世代が育ち、イラクの子どもたちのために尽くしたいと志を同じくしてくれることは感慨無量だろう。◆6月4日1.マルチシムーニ教会クリニック「教会クリニックで、鎌田先生に会ってほしい人がいる」とリカ先生が言う。朝9時半クリニックに着くと、昨日より患者の数が多く、中庭は人でいっぱいだった。ナガム先生のいる小児科の外来クリニックの前には、可愛い子どもを連れたお母さんたちが、子どもの名前が呼ばれるのを待っている。飯干さんが、さっそく、エプロンを取り出して、お手伝いを申し出た。入口に立って、順番を整理する男性以外は、ナガム先生をサポートする人はなく、飯干さんの機転には驚いてしまった。外では、国井さんが、加藤さんとアンケートを始めた。そうこうする内に一人の少年がお父さんと共にやって来た。ドホークから、約4時間半、車でリカ先生に会いに来たのだ。16歳の青年アイデン君は、6歳のときに白血病を発症した。リカ先生が働いていたイブン・アル・アシール病院で診断され、治療が始まった。10年前と言えば、JCFがJIM─NETの一員として、イラク支援を始めた時だ。イラク人医師たちが、治療をするにも、必要な薬が政府から供給されない。白血病の子どもたちの命を救う事ができないと訴えてきた。JIM─NETは早速、月300万円相当の抗がん剤、抗生物質を贈る事を決めた。この日の出会いは、リカ医師が、献身的に患者に尽くしてきたヒストリーを物語っていた。教会クリニックを出て、昼食を取りにホテルのビュッフェに行った。そこで、共に食事をしたのは、ベッサム医師とその家族。2014年8月、モスルから避難する途中に娘のラナちゃんが発病した。かつて、モスルのイブン・アル・アシール病院の同僚医師で小児血液の専門医リカ先生に相談した。リカ先生は、アルビルの病院での血液検査を促し、検査結果をみながら治療方法を、日本から伝えていった。ラナちゃんはダウン症でもあり、抗がん剤の使い方は難しかった。バグダードの恩師サルマ先生に指導してもらいながら、アルビル―日本―バグダードを繋いで、ラナちゃんを助けよ