ブックタイトルグランドゼロ104号
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「グランドゼロ」は、訪問団やセミナーなどJCFの活動の様子、事務局からのお知らせなどを掲載した季刊誌です。
12日に控えた現在ではその目処が全く立たなくなっている状態です。それどころかイラク西部に位置するアンバール県の大都市ラマーディがイスラム国によって陥落するという事態まで発生し、モスルの奪還どころではなくなってしまいました。こうしたことに加え、一旦はイラク軍が制圧に成功したと発表した地域も戦火が燻り続けています。ラマーディの陥落はまさに第二のモスルといってよいほどに大きな惨禍を生み出しました。およそ10万人近くの国内避難民が発生し、彼らはイラク国内の各地に避難しました。しかし、アンバール県は今回のラマーディが陥落する前からイスラム国の拠点が数多く存在する地域であったため、アンバール県からやってくる国内避難民はイスラム国の一味であるという疑いをかけられてしまい、容易に受け入れてもらうことができません。例えばバグダードに入県しようとする避難民は「バグダードに彼らの身元保証人がいること」が入県の条件とされました。(後にこうした身元保証人制度は違憲であるとして首相判断で撤回されましたが)この身元保証制度のためバグダードに繋がる唯一の橋「ブザイバズ橋」には避難を求めて避難民が一斉に大挙し、何日も炎天下の中待たされるという事態が発生しました。またバービル県では身元保証人制度を撤回することなく避難民に対して義務付け、身元保証人がない場合は受け入れを拒否し、18歳から55歳までの男性避難民はアンバール県に戻ってイスラム国との戦いに身を投じるべきであると主張しました。こうした避難民に対する対応は時にスンナ派をないがしろにしているとも見受けられ、拒否された避難民たちは受け入れ県に対する希望を失ってしまったようでした。イスラム国との戦闘はイラクのスンナ派とシーア派が団結し、同じ目的のために共闘するのではないかと個人的に思っていたのですが、逆にその溝を深めているようです。イラクではこうした以前からスンナ派、シーア派、クルドそれぞれが一定の自治権を持ち、互いへの干渉を避けるべく分割しようという案が以前から囁かれていましたが、現地のメディアは、イスラム国の出現によって分割の土台が整ってしまったと報じました。マルチシムー二教会クリニックの発展イラクの全体の状況についての話が少し長くなりましたが、一方で私たちが活動するマルチシムー二教会クリニックも大きな変貌を遂げています。昨年の8月には狭いテントで薬品も機材もなかったクリニックでしたが、現在はエコーや検査機器まで備えた立派