ブックタイトルグランドゼロ103号

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概要

「グランドゼロ」は、訪問団やセミナーなどJCFの活動の様子、事務局からのお知らせなどを掲載した季刊誌です。

8キリスト教徒やヤジディ教徒などは迫害を受けたのです。「イスラム国」により、家やすべての財産を奪われ迫害された人々で、一挙にたくさんの難民キャンプができました。JCFが支援をしているイラク人のリカ医師は、「イスラム国」によりモスルを追われカラコーシュに逃げ、カラコーシュでも再び追われ、アルビルまで逃げました。昨年7月には日本に脱出し、現在はJCFがリカ先生とお母さんをサポートしています。外国に脱出できなかった人々はアルビルに約4万人、20もの難民キャンプができて、厳しい難民生活をしています。JCFは2014年暮れから正月にかけてアルビルの難民キャンプを訪問しました。4万人の命を支えるための診療所や薬がないことがわかり、支援をすることを決めました。モスルから追われた避難民であるドクター達と、アルビルの避難民仮設診療所に毎月300万円分の薬を半年間提供する約束を交わしました。マルチシムーニクリニックでは「イスラム国」から追われたドクター達10数名が交代で診療所を守っています。そのドクター達が難民の治療ができるように、JCFが薬のサポートをすることになりました。カラコーシュから「イスラム国」に追われてアルビルにやってきたハビーブ・マーリフクリニックのライス病院長とも話しをしました。JCFに寄付した『1%の力』(河出書房新社)の印税の一部を、このクリニックへの緊急支援に使いました。ライス院長は喜び、4月に再び鎌田がアルビルに入った時には、このクリニックが持っている移送診療車(診察室が乗っている車)で難民キャンプをいっしょに廻ろうと約束しました。小さな難民キャンプには診療所ができていません。そこに避難している人に医療を提供することはとても大事です。難民キャンプに水や食料を提供し雨風がしのげるようにした後に必要なのは医療です。「イスラム国」に追われた人々を救おうと思っています。すべての戦争や暴力を無くしたいと思っています。「イスラム国」の非道な暴力に対して僕たちはどうしたらいいのか考えています。僕は「力」と「愛」、この二つの微妙なバランスが必要だと思います。「イスラム国」の非道な暴力に対し、ある程度の武力で抑えながら、暴力に対し暴力で応じるのではなく、彼らの憎しみに対してこちらも憎しみでかえすのではなく、「力」は極力小さく、できるだけ短く。力よりも愛が強く必要だと考えています。「イスラム国」の暴力に対してあたたかな愛の手を差し伸べること、これが「イスラム国」を巨