ブックタイトルグランドゼロ103号
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「グランドゼロ」は、訪問団やセミナーなどJCFの活動の様子、事務局からのお知らせなどを掲載した季刊誌です。
25康を長期に見守るため甲状腺検査を行い、2014年10月31日までの先行検査の結果概要を報告しています。報告書によると、2011年10月9日から2014年10月31日までの期間に、対象者367、686人のうち296、586人が甲状腺超音波検査を受け(受診率80・7%)、結節やのう胞を認めないA1判定の方が152,633人(51・5%)、5・0mm以下の結節や20・0mmののう胞を認めるA2判定の方が141,379人(47・7%)、5・1mm以上の結節や20・0mm以上ののう胞を認めるなどのB判定の方が2、240人(0・8%)、直ちに二次検査が必要なC判定の方が1人でした。BとC判定の方のうち2、051人(91・5%)が二次検査を受診され、519人が穿刺吸引細胞診を施行、その結果109人が「悪性ないし悪性疑い」として85人が手術、うち84人が甲状腺がんと確定診断されたとのことです。「悪性ないし悪性疑い」であった109人の性別は、男性38人、女性71人、平均年齢17・2歳(8?21歳)、平均腫瘍径は14・1mm(5・1?40・5mm)でした。実効線量(外部被曝)は約半数の方のデータではありますが、1ミリシーベルト未満が40人(69%)で、残りの子どもさんの最大実効線量は2・2ミリシーベルトでした。また、地域別の比較では、暫定報告ですが避難区域等13市町村が33・5/10万人、中通り37・5/10万人、浜通り38・9/10万人、会津地方30・7/10万人と避難区域等13市町村、中通り、浜通りはほぼ同等であったとのことです。2014年2月12日に首相官邸災害対策ページに掲載された、山下俊一福島県立医科大学副学長のコメントでは、「震災前には0?18歳の小児における大規模な甲状腺異常の頻度に関するデータがなかったため、一気に幅広く検査を行うと無症状で無自覚な病気や所見が見つかるスクリーニング効果が発生する。環境省が行った青森県、山梨県、長崎県の小児約4500人における福島県と同じ方式を用いた甲状腺超音波検査では、甲状腺異常の頻度は福島県と概おおむね同等であった、以上のことから先行検査の結果は原発事故とは直接的な関係のない『自然発症の小児甲状腺癌』である」と解説されております。中山医師