ブックタイトルグランドゼロ103号

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概要

「グランドゼロ」は、訪問団やセミナーなどJCFの活動の様子、事務局からのお知らせなどを掲載した季刊誌です。

17の発展は止まり、閉塞が始まります。ある子どもたちは成人になる前に死んでしまうかもしれませんし、また別の子どもたちは立つこともままならぬような、誰かの世話を必要とするような身体障碍を抱えることになるかもしれません。世間は目覚ましい科学の進歩に注目しますが、イラクの子どもたちは最低限の人権すら奪われています。イラクはたくさんの戦争や政治腐敗を経験してきました。しかし、そうした歴史が一部の者たちに失業や暴力がはびこる国の危機につけ込むことで得られる旨味を覚えさせてしまいました。国は非生産的な行政計画のために公財も私財も無駄にして負債を積み上げましたが、それを今の子どもたちが背負わねばなりません。子どもの多くは家族の困窮を理由に搾取されています。幼い時期から労働力として数えられる子どもたちの苦痛は増しています。彼らの中には8歳から12歳というあまりにも幼い年齢にも関わらず大人たちが抱える問題に巻き込まれてしまっている子どもがいます。国の未来やその繁栄の如何を左右する側面(子どもたちの問題)を無視し軽んじるイラク政府や国際機関に向けて、子どもたちの笑顔と平穏を取り戻すため、如何なる名によって呼びかけを行えば良いのでしょうか。『子どもらしさ』や『無垢』の名においてでしょうか、それとも『母親たちの嘆き』や『人々の呻き』の名においてでしょうか。窮状につけ込むことを止めてください。そのような人々を裁いてください。そして子どもたちの問題に目を向けてください。解決策を模索し、子どもたちをこのような状況から遠ざけてあげて下さい。イラクのキリスト教徒はどうなるのか?バグダードにあるサイーダ・ナジャー教会のことを思い出します。この教会は2010年10月31日に襲撃され、多くの女性や子ども、また聖職者が死傷しました[*1]。昨年末鎌田理事長訪問を歓迎するバンさん(右端)