ブックタイトルグランドゼロ101号

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概要

「グランドゼロ」は、訪問団やセミナーなどJCFの活動の様子、事務局からのお知らせなどを掲載した季刊誌です。

37観点から調べることによって、将来の予測をしようという試みを行っていました。風上から風下にかけて土壌を測定してみたり、川底の泥を上流から下流にかけて何ポイントか集め、半年ほどのスパンでそのポイントの泥の線量を測定し時間経過による線量の移り変わりを見たりというものです。その試みはどの測定所も行っていない珍しいものでした。また、福島県から避難してきた方の協力によって、普段着ていた服や使用していたカバンの線量を測定し、洗浄してどれくらい線量が落ちたのか、ゴミパックの中身の放射線量を測ることで家の中にどれだけの線量があるかなどを調べていました。このように、どの団体も食品測定以外にいろいろなことに取り組んでおられることがうかがえました。JCF、Teamめとばでも自主測定を行ったり、様々なイベントに参加したりしてきましたが、皆さんの話を聞いてもっとできることがあるのではないかと感じました。現在私たちは、松本大学と共同で保育園給食の測定を行うことになりました。また、定例会でも話で上がった野生の雑きのこの測定も進めていこうとしています。それ以外にも、あがのラボの話を参考に、掃除機フィルターの測定なども行っていきます。今回の定例会で給食測定以外にも目を向けることができたと感じています。今回の定例会で、どの団体も検体の数が減り、放射線への関心が薄まってきていると感じているようでした。私自身は、放射線への関心が薄まってきていることが良くないことばかりではないと考えています。あがのラボに福島から避難してきた方も同席されており、その方の話では、避難してきた当時はノイローゼになるほど放射線を気にしてしまい、何も食べられなかったそうです。しかしあがのラボが測定を行い、数値で安全であることを証明したことによって徐々に不安がなくなっていったそうです。私は、関心が薄まってきたということは、測定を行ってきたことによってすべてが危険なわけではなく、安全なものは安全だということが浸透してきた証拠ではないかと考えています。関心が薄まった原因のすべてが先で述べたことというわけではありません。まだまだ危険な事には変わりないこともありますが、放射線という言葉が日常化し、慣れてしまった部分もあるでしょう。これからは、安心しかけている人の不安をあおらず世間に呼びかけていくような工夫が必要だと感じました。アイメジャーさん所蔵の測定器の一つ