ブックタイトルグランドゼロ101号
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「グランドゼロ」は、訪問団やセミナーなどJCFの活動の様子、事務局からのお知らせなどを掲載した季刊誌です。
33験田のもみの測定をします。数人のボランティアさんが手作業で今年こそは数値が下がるようにと祈るようにゴミとの選別作業をしているように見えました。本来なら今頃は刈り取りで忙しかったのだろうと思うとなんともいえない気持ちでした。今回の測定所の中でも市民測定所ではおそらく初めてであろうβ線放射能測定器を9月11日に設置したばかりの「たらちね」で話を聞いた中で、測定所設立から現在までの多岐に渡る測定方法等の取り組みが印象に残りました。「たらちね」はいわき市のこどもを持つお母さんたちが中心になって立ち上げられた測定所です。訪問した時も一人のスタッフが「一旦いわきから避難したが子供が避難先になじめず戻ってきた。ここで暮らすためには測定をし、放射能を可視化することで汚染を避け生活していかなければならないと思った。現在では測定することがここでの生活の精神的支えとなっている」と話してくださいました。食品測定から始まり、内部被曝を調べるホールボディ設置、保養プロジェクトの実施、次に甲状腺検査の要望を受け診療所開設の許可を受け、超音波検査器を購入、6名の協力医師の力を借りて土日を中心に現在までに4300名を検診。医師のそばには必ずスタッフが付き、お母さん目線で判りやすく説明してもらうようにし、検診の結果についても不安が増さないようにフォローするようにしているとのこと。現在も汚染水が海に流れ込んでいる環境汚染を考え、スタッフ自ら海の砂を定点観測し、人々に情報を伝え生活の中に生かしてもらいたい、また結果をデータ化し未来へのメッセージとしたいと考えているとのこと。丁度訪問したときも砂の測定準備をしていました。また9月にはβ線測定器(ストロンチウム90、トリチウム)を設置し従来のヨウ素、セシウム(主にγ線)以外の影響も測定し、子どもや地域の方の安全を守っていきたいとおっしゃっていました。β線を測定するには、最初に試料を溶液化します。溶かすため定点観測のためスタッフが採取した海の砂