ブックタイトルグランドゼロ101号

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概要

「グランドゼロ」は、訪問団やセミナーなどJCFの活動の様子、事務局からのお知らせなどを掲載した季刊誌です。

28えさせられました。食事会の後、『兵士の物語』の公演会場である松本市芸術館の実験劇場に向かいました。小規模ながらもとても素敵なアトリエホールが街から現れました。公演前に役者や演奏者がロビーにてウェルカムコンサートを開いており、コミカルな劇やプロ奏者の白熱した音楽を聴き、これからの公演では一体何が始まるのだろうと大変好奇心が高まりました。さて、公演の様子ですが、今まで自分はそれなりに様々な芸術に触れ、ある程度は色々と知っていたつもりでした。しかしまったく経験したことのない空間がそこには広がっていました。ナレーションなどを務める「語り手」、演奏者、そして役者がそれぞれ浮き出ながらも、混じり合い、複雑に絡み合い一つの舞台を創り出し小気味良い空間を観客と共有していました。小さな劇場ならではのことですが、表現者との距離が大変近く、怒気、狂気、哀しさ、喜び、楽しさ、あたたかさなど表現者から滲み出る感情がひしひしと伝わってきました。兵士の物語は自分のエンターテインメント性や芸術感情の新たな扉をあけてくれた人生でもかけがえのない経験でした。私はファゴットという楽器を吹いています。サイトウキネンフェスティバルでは2公演を鑑賞しましたが、両公演で私の尊敬するファゴット吹きの1人、小山莉絵さんが演奏していました。彼女の生の音を聴けたこともとてもいい経験でした。2日目は松本市立会田中学校へ訪問演奏をしにいきました。今回の松本旅行はジュニアフィルのフルメンバーではなく、やや少ない人数で参加し、さらに小学生も多いことから果たして、中学生が満足してくれるような演奏が出来るのか、コンサートが1時間も持つものかなどと不安がたくさんありま会田中学校での演奏会食事の時に挨拶する塩原君