ブックタイトルグランドゼロ101号

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概要

「グランドゼロ」は、訪問団やセミナーなどJCFの活動の様子、事務局からのお知らせなどを掲載した季刊誌です。

25りません。なぜ、〈部活動に励む子供達にとって〉なのか。そして〈ある想い〉についてを私的な感覚で少しお話ししたいと思います。大震災・原発事故で困っている子供達の為に、福島県では「ふくしまっ子体験活動応援補助事業」という制度を立上げ、子供達を伸び伸びと活動させようという支援活動が始まりました。県外に避難せず(出来ず)この地でこれからも生活して行こうと決断した家庭にとっては、嬉しい制度と思ったのも束の間、内容は「県内に宿泊した場合に限って宿泊費・活動費の補助金を出す」といった縛りがあり、「なぜ、県内に限られるの?これって本当に子供達の放射線不安を解消するための支援策なのか?」と少々残念に思える内容でしたが、少しでも低線量の地域へと、会津地方にジュニアオケの子供達を1泊で2度、保養に行かせてあげることが出来ました。また、各学校においては、安全安心出来る場所で部活動をさせたい、という思いから、学校や保護者会等で、夏休み・冬休みを利用して保養を兼ねた合宿を企画し、伸び伸びと活動することが出来ました。我が次男は小学校でも音楽部に所属しており、安心できる施設で合宿を行うことが出来ました。ところが、予算を大きく上回った為に、翌年(24年度)は、宿泊に対する補助金が減額され、また活動費は全額カットとなりました。更に、25年度には、部活動の為に宿泊をする団体には補助金を出さない。(音楽団体に言い換えると、宿泊中に音楽活動をするのであれば補助金は出さない)自然体験活動(いうなれば遊びの活動)をするなら補助金を出すという、土日も部活動やジュニアフィルに精を出している子供達にとっては全く残念な制度に化けてしまいました。県は、予算を増やして子供達を守ろうとはせず、予算内に収めるために数々の制限を設け利用しにくい制度にしたのです。限りある税金故に仕方がない事かもしれませんが、せめて全地域の除染が終わるまで、また震災による復興が完了するまでは、思う存分予算を確保して支援を行って欲しかったという思いでおりましたので、とても残念でした。我が子の通う小学校は、大震災により校舎の約半分と体育館が被災してしまい、ようやく昨年末から校舎の大改修・一部建て替え、体育館の建て替えが始まりました。現在も校庭にプレハブ小屋が建ち並びぶ為、体育授業は市で手配された大型バスで陸上競技場や近くの小学校に移動して行っています。また、音楽部の活動は、バス移動にて市内の施設をお借りして行っています。そんな大変な状況の中で活動している子供達にまで、一律の制限を設