ブックタイトルグランドゼロ101号

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概要

「グランドゼロ」は、訪問団やセミナーなどJCFの活動の様子、事務局からのお知らせなどを掲載した季刊誌です。

21演奏意欲は素晴らしく、数時間後の演奏会が待ち遠しかった。その後演奏会場である四賀村の会田中学へ移動しさらに練習。子供たちは練習の合間にもマスコミや地元の松商学園高校の放送部1年生の取材を受けていた。そして午後3時半、会田中学の在校生も体育館に入場し演奏会が始まった。演奏を前に会田中学の校長先生のご挨拶、そして郡山からわざわざお越し下さった教育長さんも列席され、郡山市長からのメッセージを読み上げた。JCFを応援してくださる皆様はもちろん、見えない所でたくさんの方がこの演奏会を応援して下さっている事を感じた。会場には学校関係者ばかりでなく地元の住民も駆けつけてくださりいよいよ演奏会が始まった。佐藤さんが司会進行を務められた。今日までの困難を想像すると、とにかく今日までみんな無事で良かった!会長さんの話をお聞きして始まった演奏を見ると胸が熱くなった。今年3月から、福島からの避難者を子供だけ受け入れている「まつもと子ども留学」として8名の子供たちが四賀村で暮らしている。その内中学生はこの会田中学に通っている。避難した人、福島で暮らす人、それぞれの立場で生活している現実がある。どこに住んでいようと子供たちは命を輝かせ今をキラキラと生きている。途中、ジュニアオーケストラが演奏する「ハンガリー舞曲第5番」を会田中学の生徒に指揮者の体験をしていただき演奏会を盛り上げた。最後に会田中学の応援団を中心に在校生がジュニアオケと福島に「フレー、フレー、東北!」とエールを送り演奏会を締めくくった。震災がなかったら出会わなかったであろう人と人がご縁でつながり、ひと時を四賀で交流する事ができた。音楽の力は素晴らしい!言葉ではない世界共通の音楽を奏でる子供達にとって、この夏の保養で蒔かれた種がきっと未来に大きな花を咲かすことだろう。最終日の3日目は安曇野のドライブインで買い物をし、屋外では乗馬体験をしたり近くのわさび田を見学した。馬小屋にいた白馬を見たメンバーの女の子が「弓だ!」と言った。弦楽器の弓は馬のしっぽで作られている。そんなエピソードも音楽をやっている子供ならではの言葉だ。お天気に恵まれた3日間。この経験を明日に、未来に生かしてくれるだろう。応援してくださった皆さん、ありがとうございました。