ブックタイトルグランドゼロ100号
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「グランドゼロ」は、訪問団やセミナーなどJCFの活動の様子、事務局からのお知らせなどを掲載した季刊誌です。
80連載随筆宮尾彰開かれた時と間き~福島県・出会いの旅2~NO.56大型連休の五月四日と五日、再び十八日と福島県白河市にあるアウシュヴィッツ平和博物館を訪ねました。東北本線で福島県に入ると、最初に白坂という小さな駅があります。観光ポスターも貼られていない簡素な駅舎を出て、小鳥のさえずりと新緑の香りを運ぶ涼風に吹かれてしばらく歩いた左手に、手作りの看板が見えました。その母屋は、茨城県玉里村(現小美玉市)から移築した江戸時代中期の古民家です。すぐ傍らには、レンガ造りのアンネフランクギャラリー。少し離れて、五十m程敷かれた線路上に二両の貨車が置かれ、その内側には戦火を生き延びた子どもたちの描いた戦争の絵が展示されています。中庭には、天を仰いで可憐な花々が咲いていました。初めての読者のために、その足跡を紹介しておきます。一九八八年、市民有志によりアウシュヴィッツ収容所跡を保存管理するポーランド国立オシフィエンチム博物館から借り受けた犠牲者の遺品と記録写真の全国巡回展『心に刻むアウシュヴィッツ展』を開始。各地のボランティアに支えられ、十年間で百十回、延べ九十万人を動員。二〇〇〇年四月、同展有志により国立オシフィエンチム博物館の協力のもと、アウシュヴィッツ関連資料の常設展示館が栃木県塩谷町に開館。二〇〇三年四月、現在地に移転・再オープン。二〇〇四年四月、安定した運営のために同館運営組織を福島県認可・認証の下、NPO法人化。現在に至る。(以上、同館ホームページより抜粋)